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  • 2017.06.09 Friday
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マリスもいいけど百鬼園(ひゃっけん)もね

こないだリーベと焼肉食べながら、マリスミゼルについて熱く語り合った。
なので今週こそは満を持してKAMIの話を書こうと思った。

しかし、だ。

私事で申し訳ないのだが、ストレスが溜まっているのである。
職場が荒れているのだ。
わたしはなんというか、AとBとCという人間とか、部署があったとしたら、
それらの間の連絡をスムーズにして、作業を円滑にいかせるような役割に、
いつの間にかなってしまっている。
弁というか、ニュアンス先輩が言ってくれたのだけど、橋、というか、ね。

AとBとCが同じ目標(それって仕事の無事終了、のはず)を持ち、協力し合っている時には、
「弁」は楽ちんだ。連絡事項をきちんと伝えればいいだけだから。
しかしそうでなくなった時、すげえ疲れるしすさむのよ。
ABCよ、自分大事MANブラザーズバンドはやめてくれ。

自分の命をかけがえのないものにするために他人の命を無きものにすることはいけない、
それが正当化されるほど重い命なんかない、
ってどっかで読んで、まあわたし、むかつくやつのことよく「死ね」とか思いますけど、
むかついて殺すほど偉くないからな、やっぱ。
「命」っつーといきなり壮大だが、まあとにかく、自分を尊重しすぎてひとのこと叩きのめすのは、
小物のしるしだし周りの人間がフォローに回らなきゃいけなくて迷惑だから、
会社でそーゆーのヤメロ、ってことだよ。
まあ自分もそうならないように、という意味も込めて書いとく。

さてこの精神状態でKAMIのことを書くと、単なる毒吐きになると思われる。
わたしはもっとKAMIのことはふっくらした心持ちで書きたい。
なんちゅーか、デリケートなことだからね。

そしてマリスミゼル続きでちょっと胃もたれ気味の方もおられるだろうので、
ちょっと、違うものを挟みます。
こうしてKAMIネタをキープし続けて、ネタ切れを少しでも延ばそうというアレでもあります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ある年の2月、とてもさむい日。
わたしは蝋梅の花がみたくて、電車に乗った。
不安になるほど遠くまで来た。それは、旅行に行く時のわくわくした遠出の感覚ではなかった。
近いはずなのに、遠い。知らない風景。駅を出ると全く人がいない。

都内とは思えないだだっぴろい公園に足を踏み入れた。
そこに蝋梅が植わっているという情報を得たからだ。

空はどんよりと白い。
公園は、モノクロームかと思うほど彩度が低い。
ちらちらと雪が降り始めていて、それは水分とは思えない、さらさらとかわいた小さな粒だった。
服についたその粒をまじまじと見ると、とてもきれいに結晶のかたちになっている。
雪には年に何度もお目にかかれないし、いつも状態がちがうので、
こんなふうにはっきりと結晶を確かめられるのはめずらしい。
わたしは服につく結晶のかたちを飽かずにいくつもいくつも見た。

それにしても誰もいない。
あたたかいお茶を買い、ポケットの中で握りしめる。
色彩に乏しく見える公園にも、よく見ると水仙や福寿草が咲いていて、
少し進むと紅梅も満開だった。雪の結晶を花びらにちりばめて、とびきりの風情だ。

蝋梅の木は入り口近くに2本ほど植わっていて、
透きとおった薄黄色の花をつけている。
白い息を吐きながら、顔を近づける。
冬の短い陽射しをすこしずつすこしずつ集めてやっとできたような、
幽かなたたずまいが好きだ。
魅惑的ながら清潔感のある香りがただよい、
静かに陶然とする。



しかし2本では物足りない。もっと、たくさん植わっているはずだ。
わたしは園内をさらに歩いた。
枯れたユキヤナギの枝のところに、
白と黒のツートンカラーの小さい鳥がたくさんいて、
しきりに鳴き交わしながら、ついついと枝の間を遊んでいる。
かなり近寄っても逃げない。
じっと見ていると、はっきりした白と黒、不思議なリズムを持った鳴き声のタイミング、
軽快な枝渡りの動作があいまって、何かおかしな気分になってきた。
その時少し、感覚がズレたようにおもった。
ふとしたはずみでほんのちょっとだけ横にズレた、違う世界にはみ出してしまったような。

その感覚は、すれ違う人がまったくいないことで増幅された。
雪、寒さ、無人、花、鳥。
これらが絶妙に混ざり合って、影響しあって、妙に夢っぽい。

歩き続けるうち、わたしはある看板に気づいた。

「セツブンソウ」
と書いてあり、赤い矢印が添えてある。

セツブンソウというのは、植物の名前だろう。
聞いたことがない。
しかし、わざわざ看板を立てて方向を示すくらいだから、
きっと何かしらめざましいところのある植物なんだろうな。

わたしは、看板の示すとおりの方向に歩くことにした。
しかし、歩けども歩けども、次の看板が出てくるばかりで、
「セツブンソウ」そのものは出現しない。
なんとなく、内田百けんの書く小説みたいだと思った。
あの鳥がスイッチになって、不条理な物語の世界に入ってしまったのかな。
雪が肩に落ちる、さら、さら、という音が聴こえるように思うほど神経は研ぎ澄まされ、
しかし百けんの小説や夢の中みたいな不安感も大いにあって、
にわかにこの彷徨は充実したものになった。

その途中でお目当てであったはずの蝋梅の木もみつけたが、
樹齢が低いらしく、枝ぶりは貧弱で、花もぽつぽつとしかついていなかった。
端から派手派手しいものではないので、ぽつぽつだととても淋しいものになってしまう。
それより「セツブンソウ」に辿りつきたかった。
というより、執拗に「セツブンソウ」の案内をする看板に翻弄されているのが楽しかったのだろう。

しかしついに、そんな倒錯した悦びは終わった。
土を盛り上げて岩で囲った一角に、矢印のない看板が出現したのだ。
それすなわち、「ここにセツブンソウがあるよ」というしるしであった。

わたしは近づいた。冒険の終わりに少しだけ落胆し、少しだけほっとしながら。
地面に何か白くてちらちらしたものがこびりついている。
雪がもうこんなに積もったのか?
よく見ようとしゃがんだ時、あっと息を飲んだ。
花だ。おそろしく地味でちいさい花が、ちまちまと咲いている。全草5センチもないのではないか。
これか。これが、冒険でいうと竜の玉とか宝石箱に当たる、今日のお宝「セツブンソウ」なのか。
がっくりと肩が落ちた。
地味だな、おまえ。
よく歩かせたな、おまえ。わたしを。

しかし、この奇妙なズレた世界において、
おかしな彷徨の末たどり着いたところに咲いている花としては最適に違いなかった。
花はことごとくうつむいて咲いていたから、わたしは這いつくばって、
下から顔を覗き込むようにしてセツブンソウを見た。
白い花びらは、しべの青紫を映してほんのり青ざめてみえ、幻想的だ。
ちいさいことによってますます秘密めいている。

それで、そこそこ納得したような気分になり、帰路に着いた。
家のそばで、道端のフェンスに、雪が結晶のかたちのままふわふわと積もっているのを発見した。
そのうすいうすい繊細な一片一片が、蛍光灯で照らされてきらきら光っている様子は、
あの百けん的な感触のつづきのようだった。
ふうっと息をふきかけると、結晶たちは光りながら散った。
セツブンソウのひそひそした咲き方が頭に浮かんだ。


あのぽっかりしたおかしなてざわりの時間を、きっとなんとなく何度も思い出すだろう。 
しかしセツブンソウって、あんなに看板追いかけて歩きに歩いて見るようなものなのだろうか?
いや、わたしは見れてよかったけど、他の人はどうなの?

そう思っていたら、最近読んだ梨木香歩の『家守綺譚』という小説に出てきた。
植物の名前を冠したみじかい章によって構成されているのだが、
その中に「セツブンソウ」があったのだ!
筋は省略するが、セツブンソウについてこんなふうに書かれている。

「床の間に、見慣れぬ純白の繊細な造りの花が落ちていた。下界にまみれぬ、清澄な気配を辺りに放っている。ああ、これがセツブンソウか、と屈んで拾い上げた。
 成程これでは深山の奥にしか棲息できまい、と思った。」

やっぱり、セツブンソウに遭遇するには歩かねばならんのだ。

敢えて画像は載せませんので、見たい!と思った方は、
百けん式に迷い込むか、画像検索をしてくださいってすごい落差だけど。

ああ、可憐な花のことを書いたらストレスがやわらいだ。
来週はKAMIや池田貴族のことが書けそうだ。



月に吠える

ういー。

先週の記事が、どうも書き足りないから書き足そう書き足そう、と思ってたら
もう今日になってしまった。

なんだか異様に眠くて、仕事から帰って風呂に入って夕飯を作ってそれを食べると、
もう起きていられないのだ。
ネット漬けのこのわたしが、30分も接続しないでばったり寝るというのは
けっこう珍しい。パソコンをまったく開かない日もあった。

今日の夕方、黄色くぽんと出たまるい月を見て、あ、と思った。
そういえば熱海に行った時は満月だった。
ゴムやヤシの木を照らす月を見ながら、
アコさんとエバさんがこんな話をしていた。
「月が満ちてく時と、欠けてく時、どっちが元気?」
「欠けてく時だね」
それを聞いてわたしとあるさんは、
「そーゆーのなくね?」
「ないね」
と、月の満ち欠けに左右されない組の会話をしていたのである。

でももしかしたらこの落っこちるように眠くだるくなる感じは、
月が満ちてく時にどーのこーのが関係してんじゃねえか、
そう思ったのは、しつこく言うけど陰暦を意識し始めたからだ。
まあ風呂で1.5時間くらい読書をして、その後一気にビールをあおっているのが主な原因だろうが、それでも、眠気に逆らえない感じはただごとではない。
きっと陰暦を意識し始めたことによって、わたしも月の満ち欠けワールドに片足突っ込んだのだ。なんつって、これから月が欠けていっても眠いままだったりして。

そんな月下の夜想曲、始めちゃうぞ!



先週貼りっぱなしだった動画について、改めて熱く語らせていただきたい。

「Brise」。
いろいろお腹いっぱいになる映像だ。
しかし、3回くらい観ると、うっかり「かわいい」と思ってしまう。
Manaちゃんのおてんばっぷり!!いたずらな森の妖精のようだ。
Gacktの微笑み!ヘソ出し!腹の薄さ!いっそ羨ましい。
二人の絡みのところで、黄色い声が上がる。正しい黄色い声。
・・・お腹がいっぱいだ。




この芝居がかった舞台!!身のこなし!!
それぞれのキャラクターがはっきりして、化粧も完成してきて、いちばんかっこいい時期だ。
こんなふうに化けてこんなステージを演じるのも、
これを観に出かけて圧倒されてキャーキャーいうのも、
想像するだにものすごく気持ちが良さそうだ。
そしてさり気なく革命的なのが、ベースのYu~kiがヒゲ面だということ。
Yu~kiのキャラクターは、この辺りで伯爵とかドラキュラに決まっていく。
ビジュアル系でヒゲを生やしていたのは、相当新しかったのではないかと思う。
(と思ったらこの映像ではヒゲないな。でも一時期生やしてたんだよ〜〜〜)
さらに、Gacktの歌い方。
ビジュアル系といえば、ペニシリンとかルナシーとかの、異常なまでの「しゃくり唱法」が
思い浮かぶ。
Gacktは少し違う。曲によってはラルクアンシエルみたいな歌い方もしているが、
なんつーか、重いのだ。けっこうがなるというか、デス声っぽい出し方をしているところもある。
この歌唱法も、当時のビジュアル系ブームから見たらけっこう特殊だったのではないかと思われる。この歌い方が、「その気」を「ナルシシズム」から「それっぽさの世界」に高めているように感じる。


そしてここに「その気」は極まる。



舞い降りてくる!!!何故か血を吐きながら!!!黒いふさふさの羽で!!!Gackt!!!
降り立ったと思ったら、ひざまづき、血のついた手をみつめながら歌っている!!
いいのだ、それでいいのだ。賛成の反対の反対なのだ。
見てごらん、舞い降りてくる時の脚の角度。完璧に優雅。
わたしはもうそれだけで「やられた」と思う。
そして、「ラフレシア哀歌」のラストでよろける時は、Gacktを参考にしよう。

しかしここで注目して欲しいのは他の人の羽だ。

Yu~kiちゃんは完全にコウモリと化してるからいい。かわいい。
Manaちゃんは何してても凛としてるからいいが、羽はちゃちい。
KoziとKAMIね、その羽ね、まるっっきり「厚紙とセロファン」だからね!!
エーツーがマリスを語るとき、「落ち葉にテレビ」の次によく出てくるのが
「厚紙・セロファン」というフレーズだ。
厚紙・セロファンならわしらもできるじゃん、と、
昔、羽を作ってライヴで装着したことがある。
無論、ひとつもマリスのようにはならなかったが。


ではここで、エーツーが女子高生だった時に歩道橋の上で振り付けを練習していた曲かつ、露骨に一部をパクっている曲を貼りたい。



たぶん、わたしは「踊っているグループ」が潜在的に好きなのだ。
だって普通に演奏してるより見てて飽きないからね。
楽器ができないと踊るハメになる、というのはエーツーだが、
楽器ができそうなのに踊っているマリスが好きだ。

あーManaちゃんの、なんと凛々しく愛らしく気高いことよ。
「ゴスロリ」ってのは、Manaちゃんが始めたんだぞ、
っていうのが、マリスびいきのわたしの見解だ。
Manaちゃんが、モワメームモワティエというゴスロリのブランドを立ち上げた時、
われわれは表参道のその店にこわごわ出かけていった。
100%ひやかしなのだが、そのくらい好きだったということだ。
大学に入って、わたしはそのままの勢いで、
第二外国語に迷わずフランス語を選んだ。
マリス好き→フランス語、という、頭のゆるい選択だ(だから2年やっても全く身につかず)。
しかし、その授業に、モワメームモワティエの袋を持った、
めちゃくちゃかわいい女の子がいた。
2年生になってコース選択をする際、わたしがほぼ消去法で芸術論コースを選んだら、
同じコースにその子がいた。
もちろんマリス好きだった。
しかしわたしやリーベのように、「落ち葉にテレビ」とか「厚紙セロファン」とか言って笑い転げ、
歩道橋で振り付けを練習する、といった、ふざけた楽しみ方ではなく、
Manaちゃんを「Mana様」と呼び、野ばらちゃんや恋月姫ももちろん好きな、
ゴスロリを着る、正統派のファンであったため、
わたしのへらへらしたマリス愛は、彼女を苛立たせたかもしれない。
それにしてもかわいい子だったんだ。ゴスロリの子には稀なかわいさだったんだ。
芸術論コースには、ほんとうにかわいい、そしてほんとうに性格のいい女の子が3人もいて、
思えばあれは奇跡だったんじゃないだろうか。
ほんっとうにかわいい子ってのは、性格もいいんだよ!!マーベラス!!

ああ話がそれまくった。
そんで教授がゴスロリのことを「ゴチロリ」とか「ロリゴチ」とか言ってておかしかったなあ、
でも美学の先生から見れば「ゴチック」って言うのが本式なんだろうからそれで合ってんだろうなあ。
じゃなくて、その、ゴスロリを根付かせた人物ってのが、
男性だというのがすごい、と言いたかったのだ。
だって夢見る少女たちのお手本が、男性なんだぜ!?
たとえば「キムタクが好き」っていうのとは、全然違うわけですよ。
ゴスロリってのは、いわばおんなおんなおんなしたものなわけじゃない?
それの第一人者がね、男って。男だからこそ、ってのもあるのだろうが。
Manaちゃんってのはすげえ男だよ、まったく。


そしてこの曲ですがね、3分12秒のとこ注目してください。
KAMIのその気顔!!

わたしはこれについて書きたかったんだ。
だけどここまでで字数を費やしすぎたから、次回、KAMIのことを今度こそ書きます。

マリスの中で唯一、「その気」で観る者をアナザーワールドに連れ去れなかった、KAMIについて。

けだかさ



どーん。

これ、今ニヒル牛2で開催中の「漫画・ミニコミ・アニメ展」に出品するための、
エーツー本『あるばかものたちの記録』の、
限定特典の、
熱海で妄想したギャルバンについての漫画
なんだけど、
描いたはいいけど納品できてない、
というブツ
なんです。

つまりこれの内容を知ってるのは世界でいまのとこオンリーミー。
バカか!とっとと納品しやがれ。ピストルズの勢いで「納品しやがれ」。
しかし本体の『ばかものたち〜』の製本がめちゃくちゃめんどくせーんだよねー。
やるけど。土日には納品されているはず。
つうかこれだけ100円とかで売ってもよかったくらい時間かかった。
猿が左手で描いたような漫画なのに・・・
漫画大変!漫画を馬鹿にすんな!素人が描いてみるとよくわかるぞ!
聞いてんのか、石原!!


そして、当「ニヒル牛マガジン」をつまみ読みできるような本を、
あるさんが作ってくれました!
わたしの相方リーベの工作と近い匂いがする、
ワイルドな出来なのでニヒル牛2にいらした時は、お客様、ぜひ手にとってご覧になって。


さあ、「けだかさ」についてだ。
「けだかさ」。いやひらがな表記にあんまり意味はないのですが。「気高さ」。
この言葉をとつぜん思い出したのは、年末、ラジオを聴きながら作品をつくっているときだった。
受験を控えた高校生のための特番を放送していた。
苦手科目を克服する方法だとか、効果的な気分転換の方法だとかについて、
東大生や京大生がアドバイスする。
この番組の中で、「高校生が選んだ応援ソングベスト10」みたいなコーナーがあった。
「応援ソング」。
って、悪口じゃなかったのか。
「こんなの応援ソングじゃん」「あーあの応援ソングね」みたいな。
わたしが性格悪いだけなのか。
とにかく、「応援ソングベスト10」と、朗らかにラジオは言ったのだ。
そして紹介されたソングたちの応援っぷり!
ひとつも知ってるソングなかったけど、薄気味悪くてたまらなかったわ。
「応援ソング」と銘打って歌を作っているのか?
で、
「新曲はあ、応援ソングです☆」
ってミュージックステーションで言うのかよ!!そこに何があるんだ?そこに音楽はあるのか?
タモリに笑われるぞ。
そしてね、
「おい高校生!!『こんな応援ソングとか言われちゃう歌に励まされてたまるか』という、
けだかさはないのかよ!!!」
と、わたしはラジオの前で憤ったのだ。
そうか。J-POPがどんどんつまらんものになってる気がするのは、
リスナーに「気高さ」がなくなってるからか。
わたしはテレビを観ないから、どんな歌が流行っているのか正確には知らない。
しかし、たまに街で耳にするJ-POPは、驚くほどつまらない。
「応援ソング」、「切ない系ラヴソング」、「桜ソング」とかさ、
まず用途があって、そのオーダーに従って作られているような感じなのだ。
それを、リスナーは用途に応じて使用するといった感じなのだ。
そんな、予定調和の関係が、音楽体験だというのか。
つまらん。じつにつまらん。

あ、もういっこ書かせていただく。
本屋かどっかでかかっててびっくりしたんだけど、
「いつのどこそこで両親が出会って、苦労しながら家を買って、俺が生まれた。
 幼稚園、小学校、中学校、そんでグレて」
みたいな歌!
なんじゃそら。北関東のヤンキーの歌か!?
そんなやつの生い立ちを誰が音楽にのせて聴きたいか!?誰に共感されたいんだ?
作文でいいじゃん。卒業文集に書いとけよ。
「気高さ」ゼロ地点をみたね。
リスナーよ、こんな曲の発生を許すんじゃない。
せめてこの曲を許さない程度には気高さを持とうぜ。


そんな中!!
わたしはMALICE MIZERに再会した。
http://ja.wikipedia.org/wiki/MALICE_MIZER

マリスミゼルは、高校生の時にリーベが教えてくれたバンドだ。
『あるばかものたちの記録』にも書いたのだが、
当時最盛期だったビジュアル系バンドブームの中で、
他のバンドが全くお話にならないほど面白かったのがマリスミゼルだった。
リーベもわたしもビジュアル系バンドなど大嫌いだったのだが、
(リーベは「アンチビジュアル委員会」までやっていた。ひとりで)
「このバンドだけは・・・もう、負けましたと言わざるを得ない」と、
白旗を揚げてマリスにハマった。

何が他と違ったのか。
「その気」度だ。
ビジュアル系バンドというのは、バンドの中でも「その気」度が高いジャンルだろう。
「ナルシシズム」と言ってもいいのかもしれないのだが、
マリスの「その気」と他ビジュアルの「その気」は少し質が違う気がするのだ。
他ビジュアルの「その気」が、「ナルシシズム」であり、その域を出ないものだとすれば、
マリスの「その気」は、「ナルシシズム」を超えて、観る者に「参りました」と言わせ、
その「その気」世界に飲み込んでしまうようなものだ。

だってコレですよ!



えー、今回、動画ありきの記事になってしまうことをここでお詫びします。
ぜひ観ていただきたい。

どうだよこのPVの完成度はよ。そして「それっぽさ」はよ。
マリスミゼルは「中世フランス」のイメージで活動していたのね。
だからこんなことになってるんですね。
だけど「それっぽければ何でもいい」と思ってるふしがあり、
その辺がエーツーのハートをぎゅっと掴むんです。

ではこの「月下の夜想曲」が、ライヴではどのように演奏されていたかを観て頂きましょう。

はい。まずセットが城!!!
夢だよ〜〜でかい会場で城組むの・・・
エーツーは中学校の教室と、ふれあい広場のセットだけど。
で、青くてふわふわしたフランス人形風のManaちゃんは、ギタリストのはずなんだけど
しょっぱなからギターなど持っちゃいない。道化師風のKoziもギタリストのはずなんだけど。
しかしもう、冒頭で3人がくるくる回るところでわたしは鳥肌が立って、
ちょっと泣きそうになるんです。
くるくる回るだけで心をガッと掴めるなんて、マリスミゼルにしかできないよ・・・

では次。
エーツーは、「マリスと言えば?」と問われたら、「落ち葉にテレビ!!」と答える。
それはこのPVによるものです。


落ち葉にテレビ・・・!なんという適当な「それっぽさ」!!
最高だ。
このPVにはたくさんおかしなところがあるから、見つけてみよう。
それから、2分くらいのところで出てくる蝶の人(KAMI)のことは、
心のメモ帳に書いて付箋を貼っておいていただきたい。





とにかくね、マリスミゼルには、わたしが「応援ソング」及び「応援ソングリスナー」に
欠落していると感じた「気高さ」を、びんびんに感じるのです。
それは、バンドが一丸となって、見せたい世界に近づこうとしていたこと、
「これがやりたいんだあああああ」というのがものすごく伝わってくること、
なんか色々おかしいんだけど、「おもしろ」なんてとっくに突き抜けちゃって、
説得力を持っていること。
Manaちゃんのお姫様・人形っぷり、Gacktの王子様っぷりは、
本人たちの「ナルシシズム」などではもはやなく、
その場にいる人みんなの「財産」になっている。
そんなふうにあのバンドをやれたというのは、気高いことよなあ、
と感じたのです。

さて来週は、「その気」を「みんなの財産に持っていけなかった人」についてだ。
またまた性格悪いぞ〜〜。

けだかさ(未遂)

 正月、ゴミに埋もれて作品をつくっていたので、
わたしだけ太陰暦で生きて、2月に正月をやってやる、と息巻いていた。
太陽暦⇔太陰暦の変換フォームみたいの使うと、2011年2月3日は2011年1月1日になる。
あけましておめでとうございます。
しかし今言う「節分」てのは、元々は大晦日の行事だったらしい。
年内に、ケガレを外におん出して、さっぱりと新しい年を迎えようという。
つまり旧暦では、立春が元旦だったのだ。

するてえと、ズレてますよね、だって今日がわたしの元旦なんだから。大晦日ではなくして。
そう思ってちょいと調べると、日本の「旧暦」てのは、単に太陰暦だというわけじゃなかったんだと。
太陽太陰暦というのだと。・・・知らん。知らんかった。しかし説明はできない。
そしてわたしは単純に、「元旦が今日なんだから豆まきは1ヶ月くらい後じゃん」って思ってのんびりかまえてた。昨日ちゃんと年越しそばを喰ったから今日はおとそ気分で「ハーブの恵み」ちゅう、養命酒みたいな酒を買ったりしていた。
ら、毎日昼休みにちびちび読んでいた本に今日、「節分は元は大晦日の行事」と出てきたのである。んで立春が元旦って!
がっぴんしゃん!
じゃあわしは昨日豆まきせねばならんかったのか!!
のんきにそばを啜ってる場合じゃなかった!
うん、もう、わかんねえから、今、エア豆撒いてエア鬼おん出してエア恵方巻きエア食べたわ。エア恵方向いてなっ。
エコな時代のエア所作だネ!
まあ、もっとよく旧暦のこと調べつくして、太陽太陰暦で暮らしてやりますが!!

とりあえずエーツーが全宇宙に向かって放つ節分ソング「豆と鬼」はここで聴けます。
http://www.myspace.com/eetsuu


やあ、なんというこみ入った新年のあいさつだ。


展示が終わって少々燃え尽き症候群めいております。元々線香花火並の火力なのだが。
しかし書き忘れたことがあるので書かせていただく。

展示中のイベント「似顔絵宇宙デー」の日、行きの電車の中でリーベが言った。

「毛利さんがさー、実は西荻に住んでて、来たりしないかな」

毛利さんてのはもちろん、宇宙飛行士の毛利衛さんだ。
毛利衛さんはわれわれが中学生の時、学校にいらして何かをお話されたはずなのだが、
当時宇宙に何の関心もなかったリーベはその内容を全くおぼえていない。
変なところで記憶力のいいわたしも、全くおぼえておらず、
「思い出してよ」とリーベにせっつかれても、
「・・・なんか、宇宙と関係のない”いい話”をしてたようなしてないような」という
至極あやふやなことしか言えないのである。

そんな毛利さんが、リーベの中ではどういうわけか
「ここいつも通りすがるんだけど、今日はなんか宇宙っぽいのが飾ってあって気になるなあ」
と、ひょっこりやってくる設定になっている。どうして。
その設定が進みすぎて、
「あー色紙持ってくればよかった」などと抜かしている。

「色紙の心配いらねえよ」
というわたしの声は届かない。

ニヒル牛に着いてからも、マッキーを手に取って
「あるさん!この、毛利さんサイン用マッキー出ないよ!これじゃサイン掠れちゃう!」
と叫んでいる。毛利さんサイン用マッキー。聞いたことない、そんな物体。
あるさんは、
「それうちのだから!!あとね毛利さん来ない」
と大人の対応だ。

さらに。

この日は、当マガジンに記事を寄せてくれていたmamecoに作ってもらった、
「宇宙双子」の服を着ると決まっていた。

これすね。

しかしヅラは自分たちだけではうまくかぶれないし、アイドルイベントに来て原型を留めていないアイドルが鎮座ましましてるのはお客さんびっくりだと思うので、ヅラはなしで、メイクもふつう、代わりに服の雰囲気に合ったカチューシャを用意したのですね。
ふわふわ、プカプカ、ごきげんな服にマッチしたお花のカチューシャをさあ!!
なのにリーベのやつ、
「毛利さんとか、ハードな宇宙開発マニアが来た時の目印として」
JAXAのキャップを持ってきて、そしてかぶった。
その上にお花のカチューシャをしやがった!


・・・
先々週はこのJAXAキャップの違和感に言及し忘れたのですが、
かなりのキ印感でしたよ、このキャップに、ふわふわ衣装。
何度も「すげえ違和感!やべーよ、リーベさん、そのキャップやべーよ」と
言わずにおれんでしたが、
本人は
「うそ。すごいマッチしてると思うんだけど。爽やかだと思うんだけど」
と言い張る。
それ、色じゃん。
紺と水色だからじゃん。
あたしなんか、よりアイドル気味にしようと思って、
無理やりツインテールにしたんだかんねっ!

あ、毛利さんですか?残念ながら、いらっしゃいませんでした。
西荻にお住まいではないのか・・・

さて今日は、マリス・ミゼルを軸に、「けだかさ」について書こうと思っていたのだが、
リーベの毛利さん待ちについて書いたら、
今週はこれだけにしといた方がいいように思ってきた。
だから動画をひとつだけ貼って終わりにする。




いま現在、わたしはマリスミゼル(5人時代限定)に入りたくてたまらない人間と化している。
あまりに素晴らしいそのステージングに、youtubeを観ては
泣いたり叫んだりしているのだ。ここに貼った動画はライヴ映像ではなくPVだが、
完成度がハンパなく高いのと、ベリーキャッチーでもあるのでこれにした。

来週こそマリスミゼルとけだかさについて書く。

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